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青りんごの本棚

~10代の読書案内~

儀府成一『リルラの手袋』

宮沢賢治とも交流のあった岩手県生まれの作家・儀府成一。 地元でも、実はあまり名前を知られていな。 儀府さんのプロフィールをまずご紹介しますね。 1909年岩手県生まれ。 10代より詩を書き、昭和7年から宮沢賢治と親交をもつ。 その後、出版社勤務のかた…

村山籌子作品集『リボンときつねとゴムまりと月』

村山籌子さんは、1903年高松市生まれ。『子供之友』の編集に携わった童謡・童話作家である。 さっと見てそのシュールさに惹きつけられるイラストは、旦那様でもある村山知義さんによるもの。 村山籌子作品集〈1〉 リボンときつねとゴムまりと月 作者: 村山籌…

小川未明童話集

もくじ ・赤いろうそくと人魚・野ばら・月夜と眼鏡・しいの実・ある夜の星たちの話・眠い町・大きなかに・雪くる前の高原の話・月とあざらし・飴チョコの天使・百姓の夢・千代紙の春・負傷した線路と月・殿さまの茶わん・牛女・兄弟のやまばと・金の輪・遠く…

現代語訳 おもしろ日本古典ばなし115

古典文ってちんぷんかんぷんという人におすすめしたい1冊。 苦手な人にとっては、古典文って実は外国語よりも難しいと思う。どちらもその言葉の決まり通りに訳していけば、自分の理解できる文章に直すことができる、というところまでは同じなのだけど。古典…

中学生のためのショート・ストーリーズ

中学生のためのショート・ストーリーズ(全8巻) 「あまり読むのが好きじゃない」という人も、好きなテーマのアンソロジーなら読みやすいはず。それぞれのテーマにぴったりの選者が「これは」という本から文章を抜き出した短編集(解説付き)です。中学生の…

トルストイの散歩道

世界的大文豪トルストイの短編を集めた民話シリーズ。それぞれ100ページ前後のストーリーで、文字も大き目ルビ付きで、読みやすいです。昔のお話のようでいて、いまの私たちにも通じるふしぎ。短い物語の中だからこそ、トルストイの宗教観が見えやすいか…

リザ・テツナー 『黒い兄弟』

10代に出会いたかった海外作品のひとつ。実話をベースにした小説は引き込まれます。 黒い兄弟〈上〉 作者: リザテツナー,Lisa Tetzner,酒寄進一 出版社/メーカー: あすなろ書房 発売日: 2002/09 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 13回 この商品を含むブ…

メアリー・ノートン 『床下の小人たち』

床下の小人たち―小人の冒険シリーズ〈1〉 (岩波少年文庫) 作者: メアリーノートン,ダイアナ・スタンレー,Mary Norton,林容吉 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2000/09/18 メディア: 文庫 購入: 18人 クリック: 323回 この商品を含むブログ (97件) を見る …

芹沢光治良 『巴里に死す』

ヨーロッパでも称賛されたノーベル賞候補作品 基本、本が好きだが、中には、苦い思い出をもつ本もある。それが、芹沢光治良の『パリに死す』。 知る人ぞ知る名作である。1920年代のパリを舞台に母の愛を綴ったこの物語は、フランス語訳もされ、ヨーロッパで…

幸田文 『おとうと』

7月30日は蝸牛忌(かぎゅうき)。幸田露伴の亡くなった日です。わたし、露伴は読めませんが、娘、幸田文は語り尽くせぬ大切な作家さんです。幸田文 のおとうと は彼女の自伝的小説。国語の教科書でもおすすめとして紹介されています。 おとうと (新潮文庫) …

柳田国男『口語訳 遠野物語』

又吉直樹さんが、柳田邦男の『遠野物語』ゆかりの地や人物を訪ねながら遠野を紹介する『遠野一景』という番組を見た。座敷わらしと共に栄え、没落した山口家跡地(いまは何もない原っぱ)に行ってみたり。又吉さんのお気に入りキャラ・乙爺(おとじい)の子…

三浦綾子 『塩狩峠』

塩狩峠 (新潮文庫) 作者: 三浦綾子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1973/05/29 メディア: 文庫 購入: 41人 クリック: 254回 この商品を含むブログ (177件) を見る (BOOKデータベースより) 結納のため札幌に向った鉄道職員永野信夫の乗った列車が、塩狩峠…

夏目漱石 『吾輩は猫である』

吾輩は猫である (宝島社文庫) 作者: 夏目漱石 出版社/メーカー: 宝島社 発売日: 2016/06/24 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 1905年(明治38年)に発表。今とは言葉の感じがだいぶ違うので読みづらいと感じるかもしれませんが、当時の作品の中で…

井上靖 『あすなろ物語』

あすなろ物語 (新潮文庫) 作者: 井上靖 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1958/12/02 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 9回 この商品を含むブログ (35件) を見る 井上靖の少年~青年期を描く 鮎太少年は天城山麓の小さな村で、父母の元を離れて血のつなが…

住井すゑ 『橋のない川3』

馴染みのないテーマであるにも関わらず、こんなにも惹かれるのは、知識も意識も薄い明治~大正時代のリアルが読めるからだけじゃなくて、どこか母の気持ちで読めるからかもしれない。 橋のない川〈3〉 (新潮文庫) 作者: 住井すゑ 出版社/メーカー: 新潮社 発…

住井すゑ 『橋のない川 2』

息子の最後の運動会に行ってきた。 私にとっても小学校最後の運動会でもあり、入場行進からしっかりとビデオを構えていると、開会式の中で「国旗・校旗掲揚、みなさま掲揚台をごらんください」のアナウンスがはいった。会場のみなさんが立ち上がり一斉にこち…

住井すゑ 『橋のない川1』

「なぜ自分たちが理不尽な差別を受けなければならないのか」 橋のない川〈1〉 (新潮文庫) 作者: 住井すゑ 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1981/03/27 メディア: 文庫 購入: 3人 クリック: 68回 この商品を含むブログ (30件) を見る 誠太郎と孝二の幼い兄弟…

島崎藤村 『破戒』

死ぬ前に読んでおきたい名作の中に、読む時期が早すぎても遅すぎてもダメな「読むべき時」がある、という作品がある。 島崎藤村の『破壊』もそんな作品のひとつ。 破戒 (新潮文庫) 作者: 島崎藤村 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2005/07 メディア: 文庫 …

絵本で読む『銀河鉄道の夜』

「文豪」と呼んだら「いえいえ」などと恐縮しそうな文豪、宮沢賢治。 児童文学作家さんとも言える賢治さんですが、現在もたくさんのアーティストに与えている影響力の大きさを考えると、文豪の名にふさわしいひとりではないかと思います。私も好きな作家さん…

夏目漱石 『坊っちゃん』

夏目漱石は、明治を代表する近代文学作家。名前を知らない日本人はいないでしょうが、漢字で書けと言われるとあやふやな人はたくさんいるよね。 漱石の作品を初期・中期・晩年と大きく分けると、こんな感じ。 初期作品…『吾輩は猫である』『坊ちゃん』『草枕…

川端康成 『伊豆の踊子』

『伊豆の踊子』が発表された1926年は、大正15年であり、昭和元年にあたる年。新しい年号の始まりの年でした。ノーベル文学賞受賞者でもある川端康成の代表作は『雪国』ですが、10代には少し大人っぽいので、こちらの『伊豆の踊子」がおすすめ。特に、荒木飛…

絵本で読む名作まとめ*夏目漱石編

日本を代表する 文豪・夏目漱石。 タイトルは聞いたことがあるけれど、読んだことがないという人もいるのでは。はじめての漱石作品ならおすすめは『坊ちゃん』(青い鳥文庫でも出版されています)。 いくつか絵本も出ています。紹介しますね。 夢十夜 少し不…

絵本で読む名作まとめ*芥川龍之介編

多くの文豪がそうであるように、文豪たちの作品の幅は広い。 彫刻家・高村光雲は恋心を詩に託し、詩人・島崎藤村は本格小説を描く。 芥川龍之介もまた、その作風は幅広く、『歯車』『或阿呆の一生』など本格小説と評される晩年の作品は、どこか神経質で病的…