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青りんごの本棚

~10代の読書案内~

金城一紀『レヴォリューションNO.3』

有名進学校が並ぶ新宿区の中にあって、陸の孤島のように存在している典型的オチコボレ男子高。そこに通うぼくたちは、まわりからこう呼ばれている。 ≪ゾンビ≫と。 ここで語られるのは、そんなぼくたちゾンビーズの冒険譚。 おとなりのお嬢様女子高の学園祭に…

自炊男子 「人生で大切なこと」が見つかる物語

草食系男子・メガネ男子・スピリチュアル系男子…、男子を分類するのはもうやめませんか?と呆れ顔のあなた、そんな本ではありませんのでご安心を。逆に、萌え系弁当男子的小説を期待していたあなた、これまたごめんなさい、ちょっと違います。 イケベタカシ…

草野たき『反撃』

どのクラスにもいるような、おとなしめのふつうの女の子たち。でもね、ただ黙って、いまの状況に埋もれているわけじゃないのよ。自分の武器をもって、静かに立ち上がる5人の中学生女の子の物語。女の子なら、共感できるおはなしがあるんじゃないかな。 もく…

加藤千恵『春へつづく』

北国の中学校を舞台にした連作短編。 少し遅い桜の季節にはじまった物語が、季節のうつろいと共に語り手を変え進んでゆくのだけれど、語り手は中学生だけじゃないってところもポイントだったりする。 みんな順風満帆というわけにはいかなくて、悩みを抱えた…

森絵都『クラスメイツ』

1年A組24人の24色 中学生になった。新しい教室、新しいクラスメイト。仲のいい友だちと別れた心細さもあるけれど、いつの間にかポニーテールのえりあしにも慣れるし、制服のスカーフだってうまく結べるようになる。 中学生になった春から、次の春まで。男子…

『みじかい眠りにつく前に』

(BOOKデータベースより)翻訳・書評活動で日本に「YA=ヤングアダルト」を根づかせた第一人者・金原瑞人が選んだ傑作短編9編に、作家・森絵都が日本文学の古典から選んだおすすめの名作1篇をくわえた、YAアンソロジーの決定版!! 明日のあなたを今日とはちが…

ピュアフル・アンソロジー パート1

10代の青春をぎゅっとあつめた、ピュアフル・アンソロジーのシリーズ。ハズせない、でもって、ハズレない作家さんばかりです。 告白。―ピュアフル・アンソロジー 告白。―ピュアフル・アンソロジー (ピュアフル文庫) 作者: 芦原すなお,岩井志麻子,若竹七海,岸…

ピュアフル・アンソロジー  パート2

中学生におすすめのアンソロジー。読みたい本が見つからない人や、あまり長いお話は苦手という人も、まずは短編をひとつ読み切ってみて。 放課後。―ピュアフル・アンソロジー 放課後。―ピュアフル・アンソロジー (ピュアフル文庫) 作者: 梨屋アリエ,草野たき…

ピュアフル・アンソロジー 夏

10代の青春をぎゅっとあつめた、ピュアフル・アンソロジーのシリーズ。こちらは夏バージョンの2作品。 ピュアフル・アンソロジー 夏休み。 ピュアフル・アンソロジー 夏休み。 (ピュアフル文庫) 作者: あさのあつこ,石井睦美,石崎洋司,川島誠,梨屋アリエ,前…

きみが見つける物語 パート2

きみが見つける物語 不思議な話編 きみが見つける物語 十代のための新名作 不思議な話編 (角川文庫) 作者: 角川文庫編集部 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング) 発売日: 2010/01/23 メディア: 文庫 クリック: 14回 この商品を含むブログ …

梨屋アリエ 『プラネタリウム』

砂糖菓子のようにきれいで甘そうな表紙のイメージそのまま、お気に入りの短編小説。 恋心がつのると空を崩壊させちゃう女の子、翼を隠している男の子など、すこし不思議な人たち織りなす日々をおさめた4編のショート・ストーリー。 非日常は、案外日常にす…

梨屋アリエ『プラネタリウムのあとで』

『プラネタリウム』の続編 『プラネタリウム』に登場した脇役たちが出てくる物語もありますよ。好きな人はぜひ読んでみて。 笑う石姫 … 前作「水に棲む」で主人公・晴実の友だちとして登場した合唱部部長の美香萌(みかも)の物語。美香萌は心に石をつくって…

森絵都『アーモンド入りチョコレートのワルツ』

はじめての短編集は、一気にみつごを生んだようで、喜びも三倍。出来はともかく、それぞれがちがう顔をしていて、それぞれに思い入れがあります。 この短編集大好きです。ピアノの表紙もおしゃれでしょ。森絵都さん、この短編集についてあとがきでこんな風に…

Sweet Blue Age

蜷川実花さんの表紙写真に惹かれる。 虫食いの葉っぱってリアルで見るとレースのように見えて綺麗。美しい瞬間をこの美しさで切り取る蜷川さんと表紙にする出版社の感覚がため息もの。眺めているのが好きな私は、ページを開かなくてもそこに触れるだけで、も…

Re-born はじまりの一歩

「新しい自分を目覚めさせる」って文字にするほど簡単じゃない。新しいことを始めれば新しい自分になれるかっていうと、必ずしもそういうわけではなくて、むしろ、予期しない出来事との出会いが、人を成長させたり、それまで気付かなかったことに目を向けさ…

『I LOVE YOU』

胸キュンな恋愛小説を集めたアンソロジー。お手軽に恋の物語を読みたいっ!!人に手渡しちゃう。はいっ。 面白かったのは、やっぱり『百瀬、こっちを向いて』 なにしろ、これが読みたくてこのアンソロジーを手にしのだから一番お気に入りに決まっている。 相原…

重松清『まゆみのマーチ―自選短編集・女子編』

松さんは、短編の人です。その重松さん自ら選ぶ短編集。いい作品が揃っていないわけはない。 「まゆみのマーチ」「ワニとハブとひょうたん池で」は、タイトルを見て以前読んだ時の自分が浮かびました。わたしにとっても気に入っている作品なんだなぁ、と実感…

中田永一『百瀬、こっちを向いて。』

「百瀬、こっちを向いて。」「なみうちぎわ」「キャベツ畑に彼の声」「小梅が通る」4つの切ない恋の短編集。 先輩に頼まれて、ある女子・百瀬の彼氏役を演じる「百瀬、こっちを向いて。」5年間眠ったままの状態から目を覚ました姫子のものがたり「なみうち…

ジョイス・キャロル・オーツ『二つ、三ついいわすれたこと』

いま、ひとりで悩みを抱えている人に読んでみてほしい1冊。 二つ、三ついいわすれたこと (STAMP BOOKS) 作者: ジョイス・キャロル・オーツ,神戸万知 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2014/01/29 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ …

ジェイ・アッシャー『13の理由』

クレイ宛てに届いた小包の中に入っていたのは、7本のカセットテープ。 これからわたしの人生について話します。もっと正確に言うと、どうしてわたしの人生が終わったのかっていう話。このテープを聞いているあなたは、その理由のひとつです。 それは、二週間…

シヴォーン・ダウト『ボグ・チャイルド』

ボグ・チャイルド 作者: シヴォーンダウド,Siobhan Dowd,千葉茂樹 出版社/メーカー: ゴブリン書房 発売日: 2011/01 メディア: 単行本 クリック: 6回 この商品を含むブログ (3件) を見る (BOOKデータベースより)1981年、北アイルランド。国境近くの村に暮ら…

シヴォーン・ダウド『サラスの旅』

サラスの旅 (-) 作者: シヴォーンダウド,Siobhan Dowd,尾高薫 出版社/メーカー: ゴブリン書房 発売日: 2012/07 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る (BOOKデータベースより)ロンドンの児童養護施設で育った、14歳の少女ホリー。里親になじ…

ジェニー・ダウンハム『16歳。死ぬ前にしてみたいこと』

まだまだやりたいことがたくさんあるのに、「 もしかしたら私は明日、生きていないかもしれない」と考えなくちゃいけないとしたら…そんなの簡単に想像つかないよね。 16歳。死ぬ前にしてみたいこと 作者: ジェニー・ダウンハム,代田亜香子 出版社/メーカー: …

李文烈『われらの歪んだ英雄』

ふと、韓国文学を読んでみたいと思い立つ。調べてみると、著者は韓国では圧倒的人気の超ベストセラー作家さんだそうで、この作品は「アジア文学最高峰」とヨーロッパで絶賛されているそう。アジアに住んでいるのに、恥ずかしながら、全く知りませんでした。…

住野よる 『君の膵臓をたべたい』

この本読みたいんだよね、とタイトルを告げると、「またそんな怖い本を・・・」とつぶやく夫、「キモッ」と息子(中2)、「膵臓って何するところだっけ?毒素を取るところ?あれっ?」と娘(高1) タイトルを聞いてぎょっとしたのは私も同じだが、反応にそ…

宮藤勘九郎 『きみは白鳥の死体を踏んだことがあるか(下駄で)』

ドラマ「あまちゃん」や映画「ピンポン」の脚本家で知られる宮藤勘九郎さん。ハイテンポで奇想天外な展開がたまらなくツボです。名前を聞いて、これほど「観たいっ」と思わせる脚本家は他にはいない。(ほかの脚本家のみなさまごめんなさい) そんなクドカン…

有川浩『レインツリーの国』

レインツリーの国 (新潮文庫) 作者: 有川浩 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2009/06/27 メディア: 文庫 購入: 5人 クリック: 101回 この商品を含むブログ (265件) を見る ブックレビューサイトから恋が生まれることもある そんなおしゃれなこと、ウチのサ…

朝井リョウ『もういちど生まれる』

もういちど生まれる (幻冬舎文庫) 作者: 朝井リョウ 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2014/04/10 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (5件) を見る 朝井リョウの青春恋愛オムニバス 『桐島、部活やめるってよ。』の大学生バージョンといった感じの青春恋…

那須田淳 『星空ロック』

14歳でひとり旅をしたことのある人ってどのくらいいるんだろう?クラスにひとりいるかな?いや、いないなぁ。おばあちゃんちに帰省は旅行に含まれませんよ。(バナナはおやつに含まれないニュアンスで) そもそも、きょうびの日本に「はい、行っといで」と…

川端裕人 『川の名前』

こういう本に出合うとやっぱりいいなと思う。 やっぱり、男の子を成長させる成分に「夏休み」は欠かせないらしい。 もしかしたら「恋」よりも重要かもしれない。 川の名前 (ハヤカワ文庫JA) 作者: 川端裕人 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2006/07 メデ…

道尾秀介 『ノエル』

藤城清治さんの表紙で、手にしたのは間違いない。 ノエル: -a story of stories- (新潮文庫) 作者: 道尾秀介 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2015/02/28 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (3件) を見る 内容(「BOOK」データベースより)孤独と暴力に…

前田司郎 『夏の水の半魚人』

お母さんの初恋のハマチから名づけられた魚彦。転校生の海子はみんなの輪からはずれていく。車いすの今田は願いをかなえるため、ガラスのかけらを集めている。 魚彦の5年生の夏――。 夏の水の半魚人 作者: 前田司郎 出版社/メーカー: 扶桑社 発売日: 2009/02/…

津原泰水 『爛漫たる爛漫』

ロックとミステリーってあまりない組み合わせだと思うんだけど。 津原泰水さんといえば、グロテスクな作風のイメージが強かったのだけど、『ブラバン (新潮文庫)』などの青春小説も得意なの。 爛漫たる爛漫―クロニクル・アラウンド・ザ・クロック (新潮文庫)…

桜庭一樹 『少女には向かない職業』

中学二年生の一年間で、あたし大西葵は、人をふたり殺した。 なんともどきりとするこの文章から、物語は始まる。 少女には向かない職業 (創元推理文庫) 作者: 桜庭一樹 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2012/10/25 メディア: Kindle版 この商品を含むブ…

森浩美 『夏を拾いに』

とにかく元気な少年たちが、夏を走り抜ける物語。ギンギンに照りつける太陽、背丈ほども伸びた夏草のむんとする匂い、蝉の大合唱が聞こえてくる、「夏」な一冊。 読み終えた後、きっと自分の「夏」を探しに外に飛び出したくなるはず。 夏を拾いに (双葉文庫)…

笹生陽子 『ぼくらのサイテーの夏』

夏休みをどう過ごすかはとても重要。 寝汗をかきながらいつまでも眠り続けるのもいいし (クーラーの効かない東向きのあの部屋じゃ暑すぎて無理) ひと夏の恋に落ちるのもよし (秋の訪れとともにさよならしちゃうけどね) あるいは、毎日プール掃除をするっ…

坂木司 『和菓子のアン』

読みながら絶対におなかがすいちゃう本がある。 この『和菓子のアン』もそうだよ。 「赤毛のアン」をもじったようなタイトルにまずひかれる。 和菓子のアン (光文社文庫) 作者: 坂木司 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2012/10/11 メディア: 文庫 クリック:…

椰月美智子 『しずかな日々』

男の子がいい成長をするのに、夏の要素は欠かせません。 夏休みって大事だよ。 こんな小説を読むと、特にそう思います。 しずかな日々 (講談社文庫) 作者: 椰月美智子 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2010/06/15 メディア: 文庫 購入: 3人 クリック: 13回 …

梨屋アリエ 『夏の階段』

夏の階段 (teens’ best selections) 作者: 梨屋アリエ 出版社/メーカー: ポプラ社 発売日: 2008/03 メディア: 単行本 購入: 2人 クリック: 33回 この商品を含むブログ (14件) を見る 希望に胸ふくらませて入学した高校。でも新しいクラスメイトとは、まだま…

『ある15歳の死』

ニン・クは夜が明ける前に、この七階からとびおりた。そのとき、おとなたちはどこにいたのだろう。男も女も自分の望みのために一日働いて、眠っていた。自分の家の前を15歳の女の子が通り過ぎたのを、その女の子が生きていたくなくなったのを、おとなたちは…

乾ルカ 『向かい風で飛べ!』

スキージャンプに挑む少女たちの青春 向かい風で飛べ! (中公文庫) 作者: 乾ルカ 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2016/12/26 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 天才少女・理子とのびしろのさつき 転校先でなじめずにいたさつきは、美…