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中国で実際にあった出来事を小説化『ある15歳の死』

 1986年、中国・上海一のエリート中学に通う15歳の少女が自ら命を断った。卒業を間近に控えた冬のことだった。

 彼女の日記に残されていたのは、苦しい生活環境、母親との確執、エリート校での学業へのプレッシャー、そして恋愛。成長期の女の子なら誰でも抱えるような悩みがまるで大きな問題のように大人にとらえられ、そのなかで押しつぶされるように、彼女は大人にならないことを選んだ。

 

完璧さは、自分で追い求めるものであって、周りから求められるべきものではない。

自分と向き合い、自分を受け入れていく思春期は、自分で自分を追い込むような時期でもある。

この時期に、まわりからも追い詰められてしまったら逃げ道がなくなってしまうよね。

 

ニン・クは夜が明ける前に、この七階からとびおりた。
そのとき、おとなたちはどこにいたのだろう。男も女も自分の望みのために一日働いて、眠っていた。自分の家の前を15歳の女の子が通り過ぎたのを、その女の子が生きていたくなくなったのを、おとなたちは知らなかった。
おとなたちは、目を覚まさなかった。

(本文より)

 

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ある15歳の死 (Best choice)/陳 丹燕/中 由美子 - 本:honto本の通販ストア