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青りんごの本棚

~10代の読書案内~

住井すゑ 『橋のない川3』

名作・古典
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馴染みのないテーマであるにも関わらず、こんなにも惹かれるのは、知識も意識も薄い明治~大正時代のリアルが読めるからだけじゃなくて、どこか母の気持ちで読めるからかもしれない。

 

橋のない川〈3〉 (新潮文庫)

橋のない川〈3〉 (新潮文庫)

 

 

差別部落に生まれ、いわれのない差別に悩みながら成長する少年の物語、3作目。

 

大阪での米騒動のようすなどは生々しく、金持ちが守られ民衆がないがしろにされるような政府に憤りを感じたり。そんな中でも、何かを変えることができるのではないかと小さいながらも希望を持って生きる人たちに逞しさを感じたり。

 

誠太郎とあさこさんの関係も動き出すの。そこがまた切ないのよね。

そして、まちえが物語の最後に登場したりなんかして、孝二との今後の展開が気になるところです。孝二が傷つき終わったと思われた片思いに、新しい展開があるのか。でも、それはまた辛い道のりだろうなぁ、おもしろくなりそう。などと、不謹慎にも期待しちゃったり。

 


(P123)……僕たちは、やはり現実の過酷さに堪えて、はじめて心身ともに健康だといえるのではないか……