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青りんごの本棚

~10代の読書案内~

齋藤智裕 『KAGEROU』

エンタメ小説
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俳優・水嶋ヒロが本名・齋藤智裕で応募したこの作品が、第5回ポプラ社小説大賞を受賞し話題となった作品。これを機に、俳優業を辞めたことでも周囲を驚かせました。わたしも好きな俳優さんだったのでビックリしたなぁ。

KAGEROU

KAGEROU

 


BOOKデータベースによるとこんな↓

『KAGEROU』――儚く不確かなもの。
廃墟と化したデパートの屋上遊園地のフェンス。
「かげろう」のような己の人生を閉じようとする、絶望を抱えた男。
そこに突如現れた不気味に冷笑する黒服の男。
命の十字路で二人は、ある契約を交わす。
肉体と魂を分かつものとは何か? 人を人たらしめているものは何か?
深い苦悩を抱え、主人公は終末の場所へと向かう。
そこで、彼は一つの儚き「命」と出逢い、
かつて抱いたことのない愛することの切なさを知る。
水嶋ヒロの処女作、
哀切かつ峻烈な「命」の物語。

 

これはちょっと盛りすぎ。

 

廃墟となったデパートの屋上で自殺を試みようとしたヤスオは、黒づくめの不思議な男に助けらる(!?)
男の差し出した名刺にはこう書かれていた。

医療法人 全日本ドナー・レシピエント協会
スペシャルコーディネーター
        京谷貴志

一体この男は何者なのか。

怪しそうで、怪しくない。
難しそうでいて、難しくない。
重そうでいて、重くない。
死にそうで、死なない。
死ななそうでいて、……。

さすが俳優さんの小説らしく、映像が浮かぶようなそのまま映画になりそうなストーリー展開は、コント脚本のようなコミカルさもある。ラストはお楽しみにして、軽く裏切られる感じが心地よくてどんどんページをめくってしまった。

 

 

哀切かつ峻烈な「命」の物語。

なんて愛と涙の感動もののイメージではなくて、軽くコミカルで読みやすい小説。

 

ポプラ社大賞は、中学生・高校生あたりがサクサクと読めるようなエンターテイメント小説を対象にしているので、面白く読みやすいものが多い。大きい賞を受賞し話題となったことで批評も耳にするが、「ポプラ小説大賞」としてはぴったりの作品。

(売り込む側が大作に仕立てすぎている感じはあるよね。データベースも然り)

 

 おすすめポイント 

◇第5回ポプラ社小説大賞

◇芸能人の書いた本