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青りんごの本棚

~10代の読書案内~

住野よる 『君の膵臓をたべたい』

ライト文芸 青春・恋愛
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この本読みたいんだよね、とタイトルを告げると、「またそんな怖い本を・・・」とつぶやく夫、「キモッ」と息子(中2)、「膵臓って何するところだっけ?毒素を取るところ?あれっ?」と娘(高1)

タイトルを聞いてぎょっとしたのは私も同じだが、反応にそれぞれ個性があっておもしろい。どきりとするキモいとの思えるこのタイトルと淡い桃色の表紙美しさ、そして「泣いちゃいました」みたいな多数のレビュー、ギャップの多いこの本に興味を惹かれない本好きさんはいないだろう。

 

君の膵臓をたべたい

君の膵臓をたべたい

 

 
主人公のぼくは高校2年生。人との関りをさけてクラスでも孤立している。ある日、病院の待合室で1冊の本を拾う。「共病文庫」と書かれたその本は、余命宣告を受けた人の日記ノートだった。そして、そのノートの持ち主は、明るく元気キャラのクラスメイトの女の子のものだった・・・。

思いがけずクラスメイトのひみつを共有することになってしまったぼくと余命一年のクラスメイト、恋人でもない友人でもない、ふたりのじゃれあいのような日々がつづられていく。

主人公は【クラスメイト】くん 

【根暗そうなクラスメイト】くんだったぼくは、彼女にとって【秘密を知っている仲の良いクラスメイト】くんとなり、【仲良し】くんになってゆく。この小説には、ずっと登場人物たちの名前が出てこない不自然さがある。

その不自然さの答えは、最後にふたりの名前が明かされることですとんと落ちる。共病文庫が語る内容にぼくは自分が抱えていたものに気づく、それはこの小説の主題にもつながるのだけど。

だれかと時間を過ごし関わり合い、なにかを『共有』することで、自分の存在が意味を持つ。
ひとりでも存在し得るけれども、自分ひとりではその意味を見つけられないようにできているらしい。
このことを意識することなくいられる人は幸せだな人だ、といつも思う。

 

おすすめポイント

 

◇2016年「本屋大賞」第2位

ダ・ヴィンチ BOOK OF YEAR第2位

読書メーター読みたい本ランキング

◇2016年年間ベストセラー総合第4位・単行本フィクション第1位

◇漫画化

◇映画化

www.oricon.co.jp

 

 

わたしの感想

 

最後まで読み終えて面白い作品だったといえるけれど、残念なことに車谷長吉を読んだ直後では、言葉がうわっすべりして文章にのめりこめなかった。次々と読書するときには、読む順って結構大事。ライトノベルのように主人公を中心にさくさくと読む読み物なので、どなたでも楽しめると思います。もちろん、タイトルから想像するような怖いシーンはありませんよ。

 

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