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【読書記録】2018年に読んだ本まとめ①1~20冊目

 

わたしの読書記録メモ【2018年版】です。長くなるので分けてます。

1冊目から20冊目をまとめました。

20冊目 山田悠介『スイッチを押すとき』

 

中高生に絶大な人気の作家・山田悠介さんの人気作品から。若者の自殺減少の策として、国が若年層に自殺スイッチを持たせ絶望的環境が与える心境を研究するというなんとも暴力的設定で(あえてそこはつっこまず)、絶望の中にあり「死」を選ばない4人にスポットをあて、彼らにとっての「希望」を描く。彼らの希望は最後まで「家族」や「友人」でした。

19冊目 長谷川夕『どうか、天国に届きませんように』

お気に入りで追いかけている作家さん・長谷川夕の3作目ホラーミステリー。今回も期待以上に楽しめました。やっぱり長谷川さん、良い(*´ω`)これは理屈ではなく、著者の選ぶ言葉や文章のリズムが自分に合っているという相性の問題。じつは、本って相性が大事。オカルトやちょっと不思議な話が好きな中高生におすすめ。

18冊目『子どものまま中年化する若者たち』

欲しいものはたいてい手に入る便利で豊かな時代にありながら、満たされない感情やつかみどころのない不安を抱えている現代の若者たち。まじめで優しく、やわでプライドが高く、傷つきやすい彼らの姿に、精神科医である著者が迫る。とても興味深い1冊。

17冊目 『うつくしい子ども』

新興住宅地で起こった9歳の少女の猟奇的殺人事件。現場に残された<夜の王子>の文字。やがて浮かび上がった犯人は、13歳の弟・カズシだった。弟の心を追うように、事件の真相を追う兄・ミキオの物語。

16冊目 『奇跡のリンゴー「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録』

 

NHKプロフェッショナルで放送されるやいなや、全国からリンゴの注文が殺到。農薬なくしてリンゴ栽培は実現しないという常識を覆した、孤独と闘いたどり着いた木村さんのリンゴ栽培法は、わたしたち人間の在り方に通じるものがある。子育て書を読むなら、こちらがおすすめです。

15冊目 鈴木るりか『さよなら、田中さん』

 

史上初「12歳の文学賞」三連覇を達成した中学生作家のデビュー作!これまでの受賞作も含めた連作短編となっています。小中学生の書いた物語、だからこそストレートに心に響き、泣かされます!今後が楽しみな作家さん。

14冊目 堀米薫『林業少年』

宮城県で農業を営む兼業作家・堀米薫さんが林家の少年の目線から林業を描いた児童文学。輸入材の自由化や担い手不足で厳しいと言われる林業ですが、小学5年生の喜樹の目には未来につながる大事な仕事として映ったようです。保全の面からも必要な仕事として知って欲しい。高学年から中学生に。

 

13冊目 まはら三桃『奮闘するたすく』

夏休みの自由研究で、祖父の通う"デイサービス"を取材することになった小学5年生の拓(たすく)と一平。日々記憶があいまいになる元刑事の祖父、介護施設で働くフィリピンからの研修生リコさんの存在など、高齢化社会や介護の実態を高学年にも興味の持てるよう内容で描かれています。中学年から高学年向け。

12冊目 戸森しるこ『十一月のマーブル』

戸森しるこさん2作目。亡くなった自分を産んだ母と暮らしていた男性に会いに行く小学六年生の男の子が主人公。複雑な事情にありながら、しっかりと自分と向き合い受け入れていく姿がたくましくもあり、甘えきれない大人っぽさに切なさも感じる。高学年から。

11冊目 安東みきえ『ゆめみの駅遺失物係』

 おはなしを失くした女の子が、遺失物係で落とし物のおはなしをたずねていきます。小さな物語が好きな人に。高学年から。

10冊目 角田光代『三面記事小説』

新聞の三面記事に掲載された実際に起こった事件をモチーフに、角田光代さんがその深層を深読みして物語に仕立てた短編集。興味深かった。

9冊目 乾ルカ『向かい風に飛べ!』

冬季オリンピックを前に、読みたい1冊。スキージャンプに青春をかける女の子たちの物語です。天才と言われる理子が期待というプレッシャーやスランプに悩みにながら壁を越えていく姿に、高梨沙羅ちゃんを重ねてしまいます。中学、高校入試問題にもよく出典されている小説です。高学年、中学生におすすめ。

8冊目 重松清『ポニーテール』

再読。泣けるとわかっていても、泣けてしまうのが重松清さん。新しく始まったばかりの家族の形に触れて、あったかい気持ちになります。  文庫本もありますが、単行本のポップでレトロな表紙が好きです。

7冊目 『受験のシンデレラ』

 受験シーズンを前に再読。東大ゼミを持つ和田秀樹さんの受験ノウハウのつまった1冊。映画ノベライズなので、読みやすくて読み終えた後はやる気が出る!受験生におすすめです。

6冊目 『十三番目の人格(ペルソナ)―ISOLA』

 第三回日本ホラー小説大賞長編賞佳作を受賞した、貴志祐介さんのデビュー作。映画化もされた話題作。映画は見ていないのですが、小説は意外な方向に物語が展開していき、惹きこまれて一気読みでした。

4・5冊目 辻村深月『冷たい校舎の時は止まる』

なかなか読み進まずに積読していた1冊(というか2冊)でしたが、雪の季節になったことだしと読み始めたら、続きが気になって一気読み。スロースタートで、ぐいぐいと引き込む物語でした。著者のペンネームのはじまりにもなっている辻村深月さんのデビュー作。今年も辻村さん、続けて読みたいと思います。

3冊目 戸森しるこ『理科準備室のヴィーナス』

続けて、戸森しるこさん。著者3冊目の作品です。理科の先生に憧れる中学生の女の子とライバル(?)の男の子の不思議な三角関係。

2冊目 戸森しるこ『ぼくたちのリアル』

 

気になっていた作家さん戸森しるこさん初読み。読書感想文コンクールの課題図書にもなりましたが、感想文を書くのは少し難しそうですね。3人の小学5年生の男の子たちが迷い悩み、その中でまっすぐに成長している姿が清々しかった。戸森さん、続けて読みたい。

1冊目 賽助『はるなつふゆと七福神』

毎年、1冊目に読む本は新しい年の始まりにふさわしいようなおめでたいハッピーな物語を読もうと決めている。今年は息子のセレクトで本屋さんで出会ったこの本に決定。七福神と幸薄いフリーター女子の巻き起こす、ドタバタハッピーコメディ。ドラマ化しても面白そうなストーリ―でした。七福神をすべて言えない!というあなたは、ぜひこれを読んで。福が舞い込むことでしょう。