青りんごの本棚

~本とごはんとコーヒーと。10代の読書案内~

伊吹有喜 『四十九日のレシピ』

再婚相手として長年連れ添った妻が突然亡くなって二週間。家事なんてしたこともない良平は何をする気も起こらず、まともな食事もしないで牛乳を飲み、情けない気持ちで暮らしていた。

そんな良平の前に突然、井本と名乗るへんてこな女が現れる。

日焼けした肌に金髪のこの女、良平の面倒を見に来たのだという。わけがわからないでいるうちに、嫁に行ったはずの娘の百合子もなぜか実家に戻ってきた。それも、なんだか深刻な様子。

ひとり静かなはずの良平の暮らしが、なんだか思いもよらぬ方向へと流れていく。

 

「しっとりとじーんとする親子愛」かと思わせて、アップテンポのドタバタコメディ。これがおもしろくて、それでもやっぱり最後にはほろりとさせられる。家族ってそういうものだよね。

 

わたしの感想メモ

 

娘の百合子は、旦那が浮気した揚句相手の女が妊娠しちゃったなんて、昼ドラなみのドロドロ愛憎劇なシチュエーションにも関わらず、しんみりと重くならないのは、井本ちゃんや熱田さんの元気すぎるキャラのおかげ。

乙美さんが残したレシピ帳、実際あったらいいのになって思う。

自分がいなくなった後も、パートナーには前向きに生きて欲しいという思いを形に遺せるってすてき。

 

おすすめポイント

◇家族の物語

◇おいしい物語

◇映画化

◇ドラマ化

和久井映見主演でドラマ化され、2013年には永作博美主演で映画化されました。  

 

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([い]4-2)四十九日のレシピ (ポプラ文庫)

([い]4-2)四十九日のレシピ (ポプラ文庫)

 

 

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