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青りんごの本棚

~本とごはんとコーヒーと。10代の読書案内~

西野亮廣『グッド・コマーシャル』

絵本作家として知られている西野亮廣さんですが、お笑い芸人であり小説も出してるって知ってました?結構おもしろいんです。

 

脚本家志望の貧乏青年・芥川健一は、超大物ミステリー作家・ニュージーランド西郷のゴーストライターをひきうけることになった。家族のほのぼのストーリーを描いた『HOME』は、それまでの西郷のカラーとは全く違うながらも、一躍ベストセラー。印税ががっぽり入るだろうと喜んだ芥川は、金融業者から金を借りまくりギャンブル三昧。ところが、担当者もニュージーランド西郷にも逃げられ、残るのは多額の借金のみ。こうなったら、誘拐しかない!!

てな訳で、始まるストーリー。


ここまでの流れも半ば強引ですが、このペースでストーリーはぐんぐんと進みます。突拍子なくころころと変わる展開に「で、次はどうなっちゃうの?」って気になって、ぐいぐいと引き込まれます。


それにしても、この次々にがらっと変わる(しかもどこかシュールで超面白い)ストーリー展開、なんだろう?テレビ的だなぁ。著者は、ひょっとして放送作家さんか何か?
著者は、お笑いコンビ「キングコング」の西野さん。名前を見ただけでは全くつながらなかったのは、西野さんの知名度が低いのか、私のアンテナが低すぎたのか。こんな才能のある方とは知りませんでした。

 

お笑いの方と知って納得。このストーリー展開はコントそのものです。リズムよく次々かわる展開。突拍子もなくても「なんで?」なんて疑問の余地を与えない。いいじゃないか、おもしろければの精神ですよ。そもそも、舞台用に描いた作品だそうで、どうりで映像が浮かびやすい。何も考えず、単純に楽しめる作品です。
オチもよかった。笑わせたいなら、ハッピーに終わらなきゃね。
キングコングが好きな人、はもちろんもう読んでるだろうから……
お笑いが好きな人・舞台コントに興味のある人・テレビの好きな人におすすめです。

 

文庫本では西野さんのイラストが表紙です。

単行本の表紙は綺麗なブルー。裏表紙はまっピンク。中を開くと黄色や赤や紫や、とにかくカラフルでポップな装丁とプロローグに惹かれた。