青りんごの本棚

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ホラー短編集『八月の暑さのなかで』

ひとりずつ怖い話を語り、ひとつろうそくを消していく、千夜一夜物語のようなイメージで読みました。

児童文学の翻訳といったら、この人です。金原瑞人さん。
わかりやすい言葉で、読みやすく、生き生きとした文章に組み立ててくれる。もちろん、作風はそのまま。だから、金原さんの翻訳は、作品ごとにちゃんと作者のカラーが出ている。
その金原さんが、選んで翻訳してできた13のホラー短編集。


どこか懐かしいようでいて、ぞわりとする、暑い夏はもちろん、これからの秋の夜長にもぴったりの短編集です。

 

金原さんの遊び心を感じる「こまっちゃった」では、エドガー・アラン・ポー原作の「ある苦境」を、思いっきり現代の学生ノリに翻訳しちゃってて面白い。

オチがいいのはサキ原作の「開け放たれた窓」。

(こちらは『サキ短編集 (新潮文庫)』でも読めます)

一番怖かったのは、ローズマリー・ティンパリ原作の「ハリー」。

ぜひ、電気を消して、小さいライトひとつ灯してお楽しみください。

 

おすすめポイント

◇海外ホラー短編集

◇続編「南から来た男 ホラー短編集2」もあります。

 

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八月の暑さのなかで――ホラー短編集 (岩波少年文庫)

八月の暑さのなかで――ホラー短編集 (岩波少年文庫)