青りんごの本棚

~本とごはんとコーヒーと。10代の読書案内~

西川つかさ『ひまわりのかっちゃん』

舞台は、昭和30年代の北海道。特殊学級に入ることをすすめられた男の子が、すてきな先生と出会い、普通学級で立派に成長を見せてくれる自伝的小説。

 「はんかくさい」かっちゃんに厳しく時計の読み方を教えようとするおかあちゃんや、やさしいおばあちゃん、お前は川から拾ってきた捨て子だ」なんていうお兄ちゃん。この「田舎」の感じ、自分の原点に少し立ち戻ったような、どこかなつかしく、ほほっと笑いたくなるような感じ。

 

そうそう、この小説は「田舎物語」ではなくて(^^ゞ
特殊学級に入ることを勧められたかっちゃんが、ある先生との出会いから大きく成長していくという物語。フィクションではなく、著者の自伝書なのが、さらに心に響きます。出会いって本当に不思議で、出会いこそが人を成長させる一番のスパイスなのだと、改めて気づかされます。

 

森田先生、あったかいです。こんな先生、今ではなかなか出会うことができないかもしれないですね。
「窓際のトットちゃん」が好きな人に、おすすめです。

 

おかあちゃんは、二度号泣した。かっちゃんが特殊学級に入ったときと、小学校の卒業式と。はじめは悲しみ、最後は誇らしく思い―。はんかくさいかっちゃんを変えたのは、五年生の春に出会った一人の教師だった。あふれんばかりの情熱と創意工夫とで、ひらがなさえも満足に書けなかった少年を奇跡のように花開かせたのだ!テレビの世界で活躍している放送作家が、はじめて書いた、自分自身の小学生時代。

 

 県は違えど、道南は私の地元と方言がとても似ています。周りにも道南の親戚がいる人も多かったから、移住者も多いのかな?そんなこともあり、かっちゃんたちの方言がすんなりと入り込んできて、私には楽しくリズミカルに読めました。方言に慣れていない人には、少し読みづらいかな。

 

ひまわりのかっちゃん

ひまわりのかっちゃん