青りんごの本棚

~本とごはんとコーヒーと。10代の読書案内~

藤田のぼる『錨を上げて』

1964年、東京オリンピックがひらかれた年。東北の小さな町の青木中学吹奏楽部は、ここ数年ステージに立ったことがない弱小ブラスバンド

 
中学卒業まであと数カ月。高校受験や就職への悩みや不安、人生の岐路に立ちそれぞれの思いをこめて、地区演奏会出場に向けて練習を始めた。

 

時代は、みんなのおじいちゃん・おばあちゃんの世代が中学生だった頃。中学卒業後すぐに社会へ出て就職する子どもたちも多く、勉強のできる子は普通科への進学をするようになったころのこと。今とはだいぶ違う当時の時代背景のように感じますが、勉強とやりたいこと(ブラバン)の間で不安を感じて悩んだり、悔いなくやりきりたいという今を大切にしたい思いだったりは、時代が変わっても共通するように思います。
お話の中に出てくる、当時の友情や家族の関係が、まっすぐであたたかく、とても心地よいものに感じます。


全編、東北弁で会話が流れていくので、東北の方はすらすら読めるかな。方言慣れしていない人にも、文字化される東北弁の面白さを味わってみてください。
文字も大きく、わかりやすいストーリーなので、ふだん本をあまり読まない人にもおすすめです。

 

おすすめポイント

◇音楽をテーマにした本

◇昭和を舞台にした物語

 

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錨を上げて―ぼくらのブラスバンド物語 (翼をひろげて)

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