青りんごの本棚

~本とごはんとコーヒーと。10代の読書案内~

J・K・ローリング『カジュアル・ベイカンシー』

ハリーポッター』を1冊も読み切っていないわたくしが、
あの『ハリーポッター』の著者の新作!!などという肩書に踊らされずに、まず読んでみた。(とりあえず読んでみようという動機は、そもそもそこにある、というのは置いといて)

これ、おもしろい。ストーリーにすっかり引き込まれちゃった。
ここ数年はたくさんの本を消化するように読んでいるけれど、読み終えたばかりで「もう一度読みたい」と思う本は、このところなかったなぁ。久々に再読したくなった。それよりもドラマ化希望!

 

イギリス・パグフォードの町で議員の一人バリーが死んだことでできた偶然の空席(これをカジュアルベイカンシーというらしい)をめぐって、町中が騒動に巻き込まれていく。大雑把にいうと、そんなストーリー。

パグフォードは、お金持ちエリアと低所得者エリアが共存する町。セレブ達にとっては財政を苦しめる低所得者地区を目のたんこぶだし、低所得者地域は、それだけで大きい問題を抱えている。そして、セレブ達もそれぞれの思惑があり、。
前半はそのへんの説明がメインで、ちょっと飽きながら読んでたけど(^_^;)
トーリーが動き出してからは、一気にハマった。

相関図を作りたくなる複雑な関係の中で、絡みあう人物たちの人間臭さ。
この感じ、海外ドラマっぽい!!


あけすけなく言い合っちゃうセレブ達は『デスパレートな妻たち』っぽい。
一見「いまが楽しければOK」なようでいて、複雑な関係性の中での問題を抱えている10代たちは『ゴシップガール』を連想させるし。とはいえ、アッパーイーストサイドのゴージャスさはないけれど。(今月スカパーで新シーズンが始まるから待ちきれないいい!!!)大人に振り回される10代女子のやるせなさは、『サラスの旅』っぽくもある。理由のつけられない行動や衝動とか、反発、反面の素直さとか、10代らしいリアルさが読み応えがあるなぁ。
そのへんは、さすが「ハリポタ」の作者!!
子どもたちの心を正確で冷静にとらえているのね、と感心しちゃった。
子どもたちをサポートする活動にも力を入れている著者らしく、子どもを取り巻く環境への社会問題も取り上げています。

続きが読みたいと思わされるラストも、海外ドラマのシーズン終わりのよう。
カジュアルベイカンシー シーズン1
FOXあたりでドラマ化してほしい。ぜったいハマる。

(2014年イギリスでドラマ化しています)

 

「ハリポタ」ファンでファンタジーをお求めの方には、期待はずれかも。
私は、こっちの方が好み。

 

おすすめポイント

J・K・ローリングの大人も楽しめる小説

◇10代向け

◇海外ドラマが好きな人に

 

本をチェックする

 

カジュアル・ベイカンシー 突然の空席 1 (講談社文庫)

カジュアル・ベイカンシー 突然の空席 1 (講談社文庫)

 

 

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