青りんごの本棚

~本とごはんとコーヒーと。10代の読書案内~

辻村深月『凍りのくじら』

辻村深月凍りのくじら

 

辻村深月さんの本、何から読もうかなという人にはここから読むのがおすすめ。

 

 

芹沢理帆子は、進学校に通う高校生。学校での地味な友だちとも、学校の外の派手な友だちとも、うまくやっている。

 

どこにでもうまく入り込む理帆子は、一方でどこにいてもそこに執着できない自分のことをSF(スコシ・不在)と感じている。

人をSF(スコシ・○○)と例えるのは、藤子・F・不二夫を愛していた父の影響だ。父が失踪して5年になる。あれからふたりで暮らしてきた母は、いまがん宣告を受けて、余命わずかである。

 

ある日、理帆子は学校の図書室で知らない先輩に写真のモデルになって欲しいと声をかけられる。彼の名前は別所あきら。それから、理帆子のまわりで少し不穏な出来事が起こり…。

 

どこか謎めいているあきら、少しおかしくなっていく元彼、いつも自分を受け入れてくれる友だち、家族を失う不安。父との思い出にあるドラえもんの道具たちがキーワードとなり、不穏な理帆子の日々を救い…。

 

続きが気になり一気読みでした。おすすめです。

 

おすすめポイント

◇第27回吉川英治新人賞候補作

ドラえもんが好きな人に

◇あっと驚くラスト

 

凍りのくじら (講談社文庫)

凍りのくじら (講談社文庫)