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青りんごの本棚

~本とごはんとコーヒーと。10代の読書案内~

貴志祐介『黒い家』

貴志祐介黒い家

 

これまで読んだ本の中では、ダントツに怖い。そして巧い。

読了後、数日間は家の中でびくびく過ごすこと間違いなし。

どこへ行っても高評価で、読みたくてしょうがないのに、長年リストに入れっぱなしなのは、だって怖いのは苦手だから。
「たまらなく怖い」らしいのです。

わかっているけど、読みたいのが本好きというもの。

選んだのは、こちらの黒い本。

 

保険会社に勤める若槻は、ある日、面識もない顧客からご指名で家に呼ばれちゃって、言われるがままに襖開けちゃったら、そこにはなんと男の子の首吊り死体があった!

見たくもない遺体を見つけた若槻は、遺体の第一発見者となってしまう。

 

遺体は、菰田家(こもだ、と読む。苗字から怖い)の息子のものだった。やがて、息子の死亡保険金が下りることになり、若槻が支払いの担当になるのだが、どうみても菰田家の父親って男が怪しい。調べるほどにお前が殺したんじゃないの?って色が濃くなる。

 

菰田のことを調べていくうちに若槻は、彼が「サイコパス」ではないかと疑い始める。深入りしてしまった若槻のまわりでも奇妙な出来事が起こりはじめる…。

 

薄暗く、

(ここから少々ネタバレだよ)

圧巻は、深夜の黒い家⇒菰田家での逃げ回るの図。
暗く臭く、ごろんと死体が転がっている家の中で、狂気の沙汰で目が血走ってる、でかい包丁持った菰田さんに、ゆっくりとじんわりと追いつめられるのですよ。
私まで怖くて息止まっちゃったじゃないのよぉ。
こっちも必死で隠れてるっていうのに、あの人が声をもらしちゃった時は「ひぇ~、あんた何やってんの!?」と飛びのくわさ。

 

怖いからページをめくる手が進まないだろう、なんて予測とは裏腹に、夕方から読み始めて途中晩ご飯準備したり、洗濯したりしつつも日付が変わる前には一気読み終了。

 


というのはいいのだけれど、気づくと家中みんなすっかり眠ってて、こんな時間にひとり取り残されても怖いんですけど。数日は家のなかで夜中びくびくしてると思います。

 

ちゃんと解決して物語が終わってくれるから、いつまでも引きずらないのも、怖がりの私としては推しポイント。貴志さんは、こんなに怖い文章を書くけれど、きっと読者思いのいい人に違いない。

でも、寝る前には鍵チェックしているこの頃。

 

テーマになってるサイコパスってのも興味深かった。
文庫本の表紙がちょっと怖すぎる。
家にあったら泣いちゃうかも。←その後購入したけどカバーかけちゃう。

 

おすすめポイント

◇第4回(1997年) 日本ホラー小説大賞受賞 

◇背筋がぞくっとする怖さ

 

映画化

 

森田光芳監督。

主演・内野聖陽大竹しのぶ・西村雅彦。

大竹しのぶの演技がもう~怖い。

貴志祐介さんもちょい役でさりげなく出演しているなんて、まるでヒッチコック

なぜか山崎まさよしさんも出演。ホラーなのに、どこかユーモアを感じさせる箇所があるのも、こころくすぐられるよね。

怖いのが好きな人には、映画もおすすめ。

黒い家 スペシャル・エディション [DVD]

 

 

本をチェックする

 

黒い家 (角川ホラー文庫)

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