青りんごの本棚

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森絵都 『みかづき』

戦後、日本の学力を支えてきた大きな柱の一つである「塾」で教育に奮闘する親子3代を描く。

というと、どこかお堅く聞こえるが、そこは森絵都さん。

 

「公」である学校教育と「私」である塾との闘い(というかお互いのライバル視)のもやっと感や思うようにならない家族の思い。

どの人物も完璧なんかじゃなくて愛おしくてユーモアが練りこんであって、あったかくてほろりとさせられる。

 

それだけでなく、教育をテーマにしているこの作品、読みながら自分について振り返る機会にもなった。自分たちの受けてきた教育もまた、ひとつの実験的なものだったのかな、とかね。

 

現代の子どもの貧困に関する問題にも触れていたところも、とてもよかった。やっぱり森絵都さんだな。

 

心に残る言葉がたくさん出てきて、ふせんだらけになってしまうほど。じっくりと読みたいシーンばかりで、文章の読みやすさに反比例して時間をかけて読み終えた。

子どもにかかわる仕事をしている人は必読書。

装丁もよいです。

 

おすすめポイント

森絵都さん長編小説

◇2017年本屋大賞ノミネート

 

みかづき

みかづき

 

 

 

 

 

関連サイト

 

わたしにとって森絵都さんの一番の作品は、もちろん別にあるけれど、『みかづき』もとてもよかった。私のレビューはあまり参考にならないでしょうけれど、この本のすばらしさを語ってくれる、サイトを集めましたよ。

みなさんの語る『みかづき』を読むと、この本がすごく読みたくなるはず。←わたしのレビューはまぁいいからさ。

 

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