青りんごの本棚

~本とごはんとコーヒーと。10代の読書案内~

乙一『きみにしか聞こえない―CALLING YOU』

読んでいない本について堂々と語る方法 (ちくま学芸文庫)」という本によると、良い司書は必ずしもすべての本を読んでいることとイコールではなくて、むしろ本を読む必要はなく、必要なのは本の内容を掌握しどこに分類されるべきかを知っていることなのだという。

 

無防備な敵にストレートパンチを打ち込もうとして、カウンターパンチを食らったような衝撃を受けた。

なるへそ。読んだことがなくても内容を知っている本や作風がつかめている作家さんは多い。乙一もそんな作家さんのひとり。

そこで前述の一文なのである。

そう、私はこれまで乙一の作品を読んだことがない。
はじめましての作家さんはできるだけ初期作品から読むことにしている。

 

 

 (BOOKデータベースより)
私にはケイタイがない。友達が、いないから。でも本当は憧れてる。いつも友達とつながっている、幸福なクラスメイトたちに。「私はひとりぼっちなんだ」と確信する冬の日、とりとめなく空想をめぐらせていた、その時。美しい音が私の心に流れだした。それは世界のどこかで、私と同じさみしさを抱える少年からのSOSだった…。(「Calling You」)誰にもある一瞬の切実な想いを鮮やかに切りとる“切なさの達人”乙一。表題作のほか、2編を収録した珠玉の短編集。

 

ふだんはあまり本を読まない人にもおすすめできるさっくり感。

どきりとさせるミステリアスさと、少し切ないファンタジックさをあわせもつ短編集。

 

おすすめポイント

◇SFファンタジー短編集

◇あまり本を読まない人にも

◇朝読書や通勤通学にもおすすめ

 

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