オムライス弁当と『理科系の作文技術』木下是雄
ある日のお弁当。
オムライスとフランクフルト弁当。
息子の大好物ばかりをつめこんだ、手ぬき弁当。
木下是雄『理科系の作文技術』
いよいよ中毒だということを認めざるを得ない。
少なくとも、わたしは理系ではない。
みなさんお気付きのように。
これからの人生で作文というか論文を書くようなことも多分ない。
少なくとも教授のチェックが必要だったり、学会で発表したりするような種類のものは「ない」と断言できる。
時間を持て余すのが苦手なわたしは(これは活字中毒者に多い症状らしい)
日頃から時間ができたら読むべき本について周囲について語る癖がある(これはわたし独自の症状である)。
先日、娘が大学生協で見つけたこの本を買ってきた。
この本に関して言えば、娘に読むべき本として紹介したはずなのだが、数ページで放り出した彼女のバックからこっそり持ち出したのは、わたしだ。彼女はこの本がなくなったことに、気づいていない。
あるいは、気づいているが探してはいない。
理系の論文に必要な文章の書き方のポイントを、シンプルに、細部まで、誤解のないように、手取り足取りのごとく丁寧に書き記した「最強の文章術」
東大生も小説家も、研究者もみんなが認めたロングセラー。
すらすら読めるという種類のものではなく、ある程度の読解力が要される。
(短縮ライン言葉に慣れている現代の大学生にとっては特に)
しかし、一方で大学生に要求されているレベルはここだという、指標にもなるのでは。文章構成から執筆メモの取り方、単位の書き方まで、本当に丁寧に書かれています。理系のみなさん、手元に置くべき1冊ですぞ。と、思い切り文系女子がのたもう。
なぜそこまでしてわたしは読了しようとするのか。
自分が少々不思議でもあるが、それが中毒者の症状にほかならない。(としか言いようがない)