青りんごの本棚

中学生・高校生におすすめの本をあつめています

園子温 『毛深い闇』

  「愛のむきだし」「ヒミヅ」など海外での評価も高い映画監督・園子音さん。

書籍もいくつか出版されています。その園子音監督が「これまで書いてきたのはノベライズ。今作が初めてのオリジナルのデビュー小説である」と語ったのが、女子高生を主人公にした小説が、この『毛深い闇』。

 

突っ込みたいところも気になるところもたくさんあるが、まず読む。

 

地方都市、深夜のファミレスでたむろする女子高生、切子・マアコ・サチコの三人は「退屈同盟」。
同じようにファミレスにやってくるお客たちを観察しては、彼らが何者なにか妄想を語りあう。
そうして無意味と思える時間を正当化している。
彼女たちがファミレスに居座るのは、誰もいない家には帰る必要がないから。
切子の母親は刑事で、市内で起こった少女の殺人事件にかかりっきり。
少女の殺人事件は、「悪魔画廊」という小さな画廊とつながっている―。
母親は言う。
「あなたのはいつも推理でなく、妄想なのよ」
退屈同盟は切子の母親よりも先に、事件の謎を暴こうとするが―。

 

切子の抱える闇と事件の謎にひきずりこまれてさくさくと読み進めてしまった。

決して読みやすい文章ではないのですよ。むしろ、読みづらい。

 

詩的で幻想的でありながら、地方都市の深夜のファミレスで母親との関係にやるせなさを抱える女子高生の姿がリアル。

 

おすすめポイント

◇装画は篠原愛さんの『女の子は何でできている』。
本のイメージにぴったりで圧倒されるような絵ですよね。

篠原愛公式ブログ Ai Shinohara/篠原愛

◇映画監督。園子音の初の本格小説

 

本をチェックする

 

毛深い闇

毛深い闇