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青りんごの本棚

~本とごはんとコーヒーと。10代の読書案内~

ある日、『すいかの匂い』と。

母の出産のあいだ、叔母の家にあずけられてすごした9歳の夏休み。
たいくつで、さみしくて、逃げ出したある夕方。
まいごになった私が見つけたのは、どこかひっそりとした、母と双子が暮らす家だった。

息をとめて、秘密をのぞく、ぞわりとするようなおとぎ話の絵本を開くような、少女たちの11のおはなし。

 

この本を手にする時は、いつも少女だったあの頃に戻る。

 

すいかの匂い (新潮文庫)

すいかの匂い (新潮文庫)

 

 

右手には「一度読んでストーリーは知っているから、もう読まなくてもいい本」が、左手には「一度読んでストーリーは知っているけれど読まなきゃ得られない快楽―時には感動であり平穏―のある本」がある。

私は左手に乗せるための本をコレクションしていて、そのために、むさぼるように本を読んでいるのだろうと思う。

 

「すいかの匂い」は左手の中でも、とりわけ、ぼろぼろ。

 夏が本格的になる前のこの時期に毎年、儀式のように取り出して読む。私の持ち物は、数か所に分散されていて、持っているはずの2冊とも、いまはすぐに手を伸ばせるところにはない。

なので、今年ももう1冊購入することになるだろうな。

 

book-aoringo.hatenablog.com