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青りんごの本棚

~本とごはんとコーヒーと。10代の読書案内~

森絵都『つきのふね』

1999年、ノストラダムスの予言では西暦2000年をまたずに人類は滅びるらしい。

さくらと梨利はまだ中学二年生。未来に希望だって持ちたい。このままずっと一緒だと思っていたのに、あることがきっかけで、ふたりはいま気まずい関係になっている。

それで、さくらはこのごろでは智さんの部屋に入り浸りになっている。

 

 

梨利とさくら、クラスメイトの勝田くん、それから宇宙船の設計図づくりに夢中になっている智さん。

 

純粋で危うい、でも尊い、あのころの物語。

 

お気に入りは勝田くんのセリフ。

 

ずるいよ、なんか自分だけ不幸みたいで。梨利は人より大変な性分にうまれついたと思ってんのかもしんないけどさ、自分の弱さをこわがってんのかもしんないけど、でもみんな一緒じゃん。だれだって自分のなかになんかこわいもんがあって、それでもなんとかやってんじゃないのかよ。

 

森絵都さんの作品の中で、いちばんのお気に入り。
世の中は生きづらくて当たり前なのかもしれない。

うまくやっていくなんて、はじめから無理なんだよ。

だから無理しなくていい。

 

おすすめポイント

◇第36回(1998年) 野間児童文芸賞 受賞

◇女の子におすすめ

 

つきのふね (角川文庫)

つきのふね (角川文庫)