青りんごの本棚

~本とごはんとコーヒーと。10代の読書案内~

ブライアン・セルズニック『ユゴーの不思議な発明』

 ぺらぺらぺらぺら…・本をめくって。
20枚ほど一気に駆け抜ける。
おどろいた。
はじまりからモノクロの絵ばかりが続く。
言葉はない。なのに、すごい勢いで引き込まれる。

 

舞台は、1930年代のパリ。
あぁ、気がつくとわたし、すっかり絵にひきつけられ、ユゴーと一緒に駅の中を走り、壁の裏側に入り込み、時計の文字盤の奥からおもちゃやさんを一緒にながめている。もう物語の中にとりこまれてしまってる。

 

絵本のようでいて、映画のようでいて。
たくさんのイラストにまぎれるように文章がそえられて、物語はスピーディーに進んでいく。

おもちゃ屋のおじいさんパパ・ジョルジュは実在の映画製作者ジョルジュ・メリエスー世界初の職業映画監督とも言われているーをモデルに描かれている。ファンタジックでいて心に響くのは、この物語がいくつかの実在するエピソードをつないでできでいるからかもしれない。

 

翻訳は金原瑞人
あぁ、やっぱり。
どうりで言葉がなめらかですんなりと入ってくる。
と、同時に気がつくと私も、物語のなかにすんなりとひきこまれているのだ。

そして、金原さんのあとがきもまた、いつも秀逸なのだ。
ぜひ、あとがきも堪能して下さい。

 

おすすめポイント

◇受賞歴

・2008年The コールデコット賞受賞!
・2007年全米図書賞ファイナリスト
・2007年クィル賞(Quill Award) Children's Chapter / Middle Grade 部門受賞
・2007年度ニューヨークタイムズベストイラスト賞
◇映画『ヒューゴの不思議な発明』原作

金原瑞人・翻訳

 

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ユゴーの不思議な発明(文庫) (アスペクト文庫)

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