青りんごの本棚

~本とごはんとコーヒーと。10代の読書案内~

重松清 『ゼツメツ少年』

 

「だって、同じだろ、俺たち、クジラの祖先と。このままだと、俺たち絶滅しちゃうと思わないか?」

 

 

<センセイにお願いがあるのです。僕たちのことを小説にしてくれませんか?>
小説家のセンセイの元に届いた手紙。

 

どこにも居場所がない、タケシ・リュウ・ジュンの物語をセンセイは書き始める。

学校にも家にも居場所がないなんて悲しすぎる。
こどもたちが「ゼツメツする」しかないと感じるのも無理はない。

 

だれにとっても、家族は、社会の中で絶対的な自分の居場所であるべき。学校で嫌な思いや辛い思いを抱えてくることはそりゃあ、ある。それでも明日も頑張ってみようと思えるのは、「大丈夫だよ」と支えてくれる家族がいるから。

この物語は、同年代の居場所のない子どもたちへのものではなくて、大人のみなさんに読んで欲しい1冊。

 

これまで、重松氏の作品に登場した登場人物たちが、ゼツメツ少年たちを救うべく登場するのも面白い。親でも、友だちでもない、少し人生のセンパイの存在って、実はすごく大事なのです。

気になった物語の、彼らのその後はさりげなく読めるのも、重松ファンにはうれしいところ。この本を読む前に、彼らが登場するおはなしを読んでおくと、違った視点からも楽しめるかも。 

 

おすすめポイント

重松清さんが好きな人に

◇いじめをテーマにした作品

 

ゼツメツ少年 (新潮文庫)

ゼツメツ少年 (新潮文庫)

 

 

 

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