青りんごの本棚

ごはんと本とコーヒーと

オムライス弁当と『光点』

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おはようございます( ^ω^ )

今日の本と弁当。

山岡みや『光点』

 

人におすすめ本を聞かれることは多い

(聞かれなくても勝手におすすめることも多い)が、

私の好きな本を教えることは少ない。

 

それってとても私的なことで、

私にとっては公然と性癖を尋ねられているような恥ずかしさがある。

本好きさんあるあるではないだろうか。

話しても「知らない」と言われてがっかりすることも多いので、

話さないってのもある。

これも、本好きさんあるあるでなないだろうか。

 

ここ一週間、同じ本ばかり読んでいる。

おみくじを引くような気持ちでページを開き、そこに書いてある文字を読む。

ゆっくりと噛むように、

あるいは、一気に飲み干すように。

どこを読んだって構わない。

工場と家をただ往復し、

母親からの言葉の棘になすすべもなく

どこにも縋らぬ実以子の掴みどころのない心の中を

わたしは推し量ったりなどしない。

ただ、食むように言葉をなぞってゆく。

 

その時わたしが読んでいるのは、山岡みやが描く実以子の物語ではない。

眠らずにいた、捨てられない記憶。

文字の向こうに見えるのは、

泣いたふりしてうずくまっているわたしじしん。

あんた、まだそんなところにいたの?と、

呆れたような

悲しいような

見つけて嬉しいような気持ちになる。

 

ふいに鏡をのぞきこんでしまった時のようなぞわりとする

この感覚を呼び起こす物語が、

数ある本の世界のどこかに落っこちていて、

私はそれを見つけるために本を読み漁っている。

 

本の隙間に落っこちたまま、

だれかが迎えにきてくれるのを待っている

廃れた記憶をすくい上げるために。

泣いたふりしてしゃがみこむ彼女の肩を叩き、

教えてやるのだ。

もうとっくに夕方は終わったよ、と。

 

なんてことを話しても、やっぱりよくわからないって顔をされるのが切ないので、好きな本のことを聞かれるとちょっと困る。

これも本好きさんあるあるではないだろうか。

 

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今日のお弁当

オムライス

ミニハンバーグ

キャベツと人参のナムル

わたしのおにぎりは鯛めしおにぎり

インスタグラムにておにぎりアクション2018 に参加中です。

 今日も元気に行ってらっしゃい

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