『おにんぎょうさまがた』
もう6月なんだって。
1年の半分が過ぎたんだって。
5月の読書記録もさっぱりまとまっていないのに。
私の都合などお構いなく、時間も月日も過ぎていくらしい。
ツンデレにもほどがある。
『おにんぎょうさまがた』長谷川夕
2017-30冊目
いま注目している作家さんのひとり、長谷川夕さん2作目。
このタイトルと表紙、怖い話に決まってるじゃん!
怖いのは苦手だから気乗りしなかったが、読みたい誘惑に勝てるわけがない。で、一気読み。
手にした人に影響をあたえる、特別な力を持つ人形たち。
長い金色の巻き毛に、吸い込まれそうな青いガラスのような瞳。
ある人形は、鮮血のような深紅の瞳を持ち、ある人形は、今ではない時間を映し出す深緑の瞳を持つ。
罵倒したものに不幸の罰を与えあるいは手にしたものに呪いをかける。
それは、人形の意思なのか、人間の悪意が生み出すのか。
何れにしても、彼女たちは「死」に近い。
そんなおにんぎょうさまがたと、だれかの物語。
期待通りおもしろかった。
これからの可能性を感じる作家さん。
乙一さんや桜庭一樹さんが好きな人におすすめ。
よく見たら、4月に読了しているっぽい。
長谷川夕さんの1作目はこちら